先週のドル円相場は予想したとおり、上昇しました。よろしくなかったのが、その後、X(@Ryujuok)でポストした内容でした。さらに上昇すると予想したところ、12/14につけた底値(140.949円)から当日最高値をつけたところまでの上昇に対して、0.786程度押してしまいました。
 さて、今週はクリスマス休暇であり、通年どおりでは動意は無さそうです。しかし、本日は13:00に植田日銀総裁が日本経済団体連合会審議員会で講演します。また、26日には日銀が「基調的なインフレ率を補足するための指標」を公表します。さらに、27日には今月の日銀金融政策決定会合の主な意見が発表されます。日銀関連の発表は世界が注目しておりますので、動意があるかもしれません。
 ドル円の今後の予想について、要人発言や指標次第では、もう一段下に行く可能性もあります。今回もエリオット波動を利用して、楽観的な予想と悲観的な予想を立てたいと思います。
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 先週はFOMCが開催され、SEPのドットプロットも発表されました。それによると、FF金利の来年の予想中央値は、0.25%の利下げが3回も見込まれていました。また、パウエル議長がまさかのハトポッポ発言を繰り出すと、米10年債利回りは急落し、それに連れてドル円も急落しました。
 先週金曜日、日本時間の1:00に、米10年債利回り(US10Y)は底値(3.887%)を付けました。その一方、原油は、OPEC+の減産と米シェールの増産がせめぎ合うなかOPEC+の減産が優勢になったのか、はてまた、単純に原油の需要が増えたのかはわかりかねますが、米10年債利回りとは逆相関して急騰しました。米10年債利回りが底値を付けた時間帯に、WTI原油価格は、直近戻り高値を上回るほど上昇しました。
 FOMC後、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が「FOMCで利下げについては議論していない」とパウエル議長の発言内容とは相反するコメントをしました。また、ハト派のボスティック米アトランタ連銀総裁が「利下げは来年3Qからであり、0.25%の利下げが2回」との予想を発表すると、米10年債利回りは反発し、ドル円も反発しました。その後は原油価格が高止まりしたこともあり、米10年債利回りとドル円は、底堅い値動きを見せました。ただし、上値と下値を切り上げていくような値動きではなく、ふらふらと横ばいに推移している値動きなため、いつ値崩れして下落してもおかしくない状況です。欧米ではクリスマス休暇に入り、今週から年初までは薄商い時期となります。チョッピ―な値動きに警戒しながらトレードしましょう。
 今回も、米10年債利回りとドル円について、エリオット波動を利用して、楽観的(強気)な予想と悲観的(弱気)な予想を立てたいと思います。

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 先週の12月7日、日銀のマイナス金利解除観測が報じられると、ドル円相場は雪崩のように崩れました。82年前の12月7日に真珠湾攻撃があったことから、海外では”UEDA Pearl Harbor attack”と揶揄されている始末。円売りしているトレーダーは日本人も含めて総攻撃を受ける事態となりました。
 その事実も確かなことではありますが、冷静に相場を分析すると、ファンダ的にも説明がつくことがありました。ドル円が急落する直前までの間、米10年債利回りが急落する場面があったのですが、普段は米10年債利回りの急落に連れて急落するはずのドル円が、下げずに妙に踏ん張っている期間がありました。米雇用統計発表を控えて様子見をしていたのでしょう。しかし、投機筋による大規模な円売りの巻き戻しがあったようで、それがトリガーになって、踏ん張っていたドル円はフラッシュクラッシュしました。ドル円相場は仕手相場と言われているとおり、仕手どもとそれらに翻弄されるミセスワタナベで織りなす賭博場であることを改めて認識させられるような展開でした。
(^^;)
 さて、フラッシュクラッシュ後は、原油と米10年債利回りが反発したこともあり、ドル円も連れて反発しました。ドル円はこの急落で調整局面である[4]波が終了したようにも見えます。今後は、[5]波が進行して152円を目指して上昇し続けるのか!?エリオット波動を利用して今後の値動きを予想したいと思います。
 
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 先週は、米PCEが鈍化したり、タカ派で知られているウォラーFRB理事が早期利下げを示唆したこともあり、米10年債利回りがアホほど下がりました。また、先週末は、米ISM製造業景気指数が悪化したことやパウエル議長が以前よりはハト派と捉えられるような発言をしたため、米10年債利回りの下落は加速しました。
 ドル円急落の要因は他にもあり、OPEC+が協調減産に至らなかったことによる原油の失望売りも一因となったようです。原油価格が下落すれば、インフレ懸念が後退して早期利下げ期待が膨らみますので、ドル円は下落してしまいます。
 今週は、水曜日にISM非製造業が発表されます。米ISM非製造業景気指数は市場予想が52.0であり、前回の51.8から若干改善される見込みになっています。また、金曜日は、雇用統計が発表されます。非農業部門雇用者数の市場予想は20万人増であり、前回の15万人増から増える見込みになっています。どちらの指標も予想以上であれば、ドル円は上昇します。これらの指標が発表されるまでは、噂でドル円が買われる展開があるかもしれません。
 また、先週は投機筋による米債の爆買いと原油の売り浴びせが起きていましたので、今週はその巻き返しによるドル円上昇の可能性もあるかもしれません。
 先週末は米10年債利回りが4.2%を下回る異常な事態となりました。しかしながら、米国債発行し過ぎ問題と予算決定の先延ばし問題は、未だ解決されていません。11/2に発表された米国債の発行額は、予想よりも20億ドル低かっただけです。中東情勢はさらに悪化しています。パレスチナ自治区ではイスラエル軍による空爆が再開されており、紅海ではイスラム教シーア派武装組織フーシ派により米駆逐艦が攻撃されました。米国の財政支出はさらに増えることになるでしょう。来年2月には、米国債の発行額が増額されることは想像に難くないでしょう。また、予算についても与野党で折り合いがついておらず、来年1月まで暫定予算という形で先延ばししているだけです。このような状況下では、いつ米国債が格下げされてもおかしくはありません。もし米国債が格下げされた場合、米10年債利回りは5%に向けて巻き戻されることになるでしょう。
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 前回のブログ記事(2023/11/20のドル円相場)では、原油と米10年債利回りの反発がトリガーになってドル円も上昇するという内容でした。先週は、予想どおり、原油と米10年債利回りが反発しました。しかし、火曜日のアジアタイムまでは、それらの値動きにドル円が付いてこず、下落の一途を辿りました。その後は、特に米10年債利回りの上昇に連動してドル円も反発して、先週初の水準まで上昇しました。
 円について最新のIMM通貨先物ポジションを確認すると、2023/11/14週は、2022年4月以来もっともNET SHORTが増えていました。多くのメディアでは、投機筋が決算前に積み上がった円のSHORTを手仕舞いしたという推測を報じています。原油と米10年債利回りが反発するなか、ドル円は下落したことから、この推測どおり、投機筋の円SHORTの手仕舞いが闊達に行われたとみて間違いないでしょう。しかし、その後は、先々週まで続いていた原油と米10年債利回りの価格に連動する地合いに戻っています。そうなると、投機筋による円SHORTの手仕舞いも一服したのではないでしょうか。
 なお、各取引所は毎週火曜日の取引終了後のIMM通貨先物ポジション数をCFTCに報告し、CFTCはそれを集計して当該週の金曜日午後3時30分(米国東部時間)にホームページ上で公表するといわれています。確認したところ、11/27週は未公表でした。IMM通貨先物ポジションが更新したら、どれだけNET SHORTが減ったのか確認しなければいけません。
 さて、投機筋による円SHORTの手仕舞いが一服したと仮定した場合、やはり、ドル円騰落のドライバーになるのは、原油と米10年債利回りになります。  原油と米10年債利回りの当面の値動きを考慮しながら、ドル円の値動きを予想したいと思います。
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