メキシコ中銀唯一のハト派であったエスキベル副総裁が辞任!

 オカタツが陰ながら応援していたメキシコ中銀のエスキベル副総裁が辞任し、新たにオマール・メヒア氏が副総裁となりました。

 当ブログでも何度か触れましたが、辞任されたエスキベル副総裁は、メキシコ中銀で唯一のハト派です。前回の政策金利でもみんなが0.5%の利上げを唱えるなか、一人だけ0.25%の利上げを唱えておりました。
 オカタツよ、そんなやつを応援するな!とお叱りを受けそうですが、やはり過ぎたるは猶及ばざるが如しですよ。過剰な高金利で、メキシコのみなさんががんぱって伸ばしてきた経済成長をオーバーキルしては元も子もない。メキシコには今後も着実に最強通貨を目指してほしいところです。

 さてさて、新しく副総裁に就任したメヒア氏とは、どういった人物か?
 メヒア氏はこれまでのメキシコ中銀の利上げサイクルを支持しており、インフレ対策を優先事項としております。とどのつまり、タカ派ですね。

 これにて、メキシコ中銀はタカ派オールキャストで金融政策を担当することになりました。次回の金融政策決定会合でも「金利上げちゃうよ~」って意気込んでます。われわれのスワップポイントもさらに倍率ドン!!ってわけです。(実際は倍にはなりません。)

日銀政策決定会合後は円安地合いでしょ!?

 1/18に開催された日銀政策決定会合後に、メインストリームのメディアはこぞって「ドル円は行って来い。」「相変わらず円高地合い。」であると報じていましたね。
 大手メディアの記者はチャートも見ないで記事を書いている人が多いので、みなさんはちゃんとチャートを見て自分の頭で予想しましょう。

 日足や週足をぱっと見すれば、たしかに「相変わらず円高地合い。」なのですが、4時間足チャートで円安の兆しを見つけることができました。
 以下はドル円の4時間足チャートに日本国債10年物利回り(JP10Y)を追加したものです。

 1/16 11:00に形成したローソク足を始点にしてトレンドラインを引いてみると、日銀政策決定会合後(1/18 11:00後)もかろうじて下値を切り上げているのがわかります。
 また、チャート中段のMACDを見ると、1/18からゴールデンクロスして上昇を示唆しています。
 さらに、チャート下段の相関係数CCを確認すると、ドル円と日本国債10年物利回りが負の相関であることがわかります。これは、「日本国債10年物利回りが下がれば、ドル円は上がる」という関係にあることを示しています。今後、日本国債10年物利回りが下がり続ければ、ドル円は上がるという傾向を示唆しています。

 ドル円が上昇するには、日本国債10年物利回りの今後の下落がポイントになりますが、日本国債10年物利回りが今後下がることなんてあるのでしょうか!?

 今回の日銀政策決定会合で決定されたもののなかに「共通担保資金供給オペの拡充」がありましたが、これがそれまでの円高地合いにボディーブローを入れたのではないかと感じざるを得ません。

 共通担保資金供給オペが拡充されたことで、金融機関は、国債を担保にして、日銀から10年間までゼロに近い金利(国債利回りよりも低い金利)でお金を借りることができるようになりました。金融機関は日銀から借りたお金で国債を買えば、ほぼノーリスクで利ザヤを得ることができますね。そして、新しく購入した国債を担保にして、また日銀からお金を借りればいいのです。
 これって永久増益機関やん!って一瞬思いましたが、国債を買えば買うほど国債利回りが下がりますので、その分、得られる利ザヤも減ります。早く手を出したもの勝ちですね。また、貸付額は上限を設けているとのことです。永久増益機関じゃなかった…

 とどのつまり、「YCCを手直ししないって言ったのに、手直ししちゃってごめん。これからは国債をいっぱい買って、いっぱい利ザヤを得てください。」って、日銀は金融機関に提案したわけです。

 まあ、こうなったら、全国の金融機関はこぞって国債を買いますよね。つまり、日本国債10年物利回りは、今後も下落する可能性が高くなったというわけです。そして、ドル円が上昇し、つられてメキシコ円も上昇する!はず。。

今週の利確&押し目買いタイミングはここだ!!

 以下が今週の利確&押し目買いタイミングになります。

 1つ目は、日本時間1月26日 (木曜日) 21:00に予定している「メキシコ)失業率」の発表です。
 結果が市場予想を下回った場合、景気後退懸念が後退するので、メキシコペソ円は上昇するでしょう。
 その一方、結果が市場予想を上回った場合、景気後退懸念が増大するので、メキシコペソ円は下落するでしょう。

 2つ目は、日本時間1月26日 (木曜日) 22:30に予定している「米)第4四半期GDP【速報値】」の発表です。
 アトランタ連銀が発表しているGDPnowを確認してみましょう。この指標はアトランタ連銀が米国GDPのナウな状況を予想して定期的に発表している指標です。
 アトランタ連銀は+3.5%と市場予想の+2.9%を上回る成長を予想しています。米国のGDPは堅調みたいですね。
 結果が市場予想を上回った場合、景気後退懸念が後退するので、ドル円とメキシコペソ円は上昇するでしょう。
 その一方、結果が市場予想を下回った場合、景気後退懸念が増大するので、ドル円とメキシコペソ円は下落するでしょう。
この指標は項目が「実質GDP、個人消費、GDPデフレータ、PCEコアデフレータ」の4つあり、総合的に判断しなければならないため、結果発表後であっても相場の騰落を推定するのは難しいです。実質GDPがGDPnowぐらい上振れすると、ドル買いが強まるでしょう。

 3つ目は、日本時間1月27日 (金曜日) 21:00に予定している「メキシコ)貿易収支」の発表です。
 結果が市場予想を上回った場合、景気後退懸念が後退するので、メキシコペソ円は上昇するでしょう。
 その一方、結果が市場予想を下回った場合、景気後退懸念が増大するので、メキシコペソ円は下落するでしょう。

今週の利確&押し目買いポイントはココだ!

 利確ポイントも押し目買いポイントも先週と同じです。

 まずは、利確ポイントについて記載します。前回と同じ内容になりますので、ポイントのみ記載します。
 以下はメキシコペソ円の日足チャートです。

 一つ目の利確ポイントは「10/21から12/20までに形成された下降波のフィボナッチリトレイスメント0.5(7.0839円辺り)」です。

 二つ目の利確ポイントは「10/21から12/20までに形成された下降波のフィボナッチリトレイスメント0.618(7.2009円辺り)」です。

 三つ目の利確ポイントは「10/21から12/20までに形成された下降波のフィボナッチリトレイスメント0.786(7.3676円辺り)」です。

 なお、中期的見通しでは、8/2から10/21までに形成された上昇波の間(上限が7.5798、下限が6.3769の間)をレンジとして、値動きするものと考えています。

 次に、押し目買いポイントについて記載します。

 一つ目の押し目買いポイントは、前回に引き続き、上記週足チャートで説明した「週足ボリンジャーバンドの-3σ(現在値:6.4722円)」です。
 下図は、メキシコペソ円の週足チャートになります。

 ボリンジャーバンドは現在値から値が動きしますので、当日のチャートで正しい位置を確認しましょう。この価格に近づいたら、ツイッター(@Ryujuok)でつぶやくつもりです。

 二つ目の押し目買いポイントは、ドル円が125円辺りまで下落して下値を固めたときです。
 125円は「500pips刻みライン」の一つであり、相場参加者に意識されるポイントです。ここでサポートされる可能性は高いです。