今週のドル円とメキシコペソ円は上昇しやすい!

 タイトルの文末を「!?」にするか「!」にするか迷いましたが、ずばり「!」としました。。

 以前から当ブログで紹介している米国債2年物利回りとドル円の相関関係を利用したドル円騰落予想について、今回も紹介したいと思います。
 下図はドル円の日足チャートに米国債2年物利回り(US02Y)を追加したものです。

 チャート上にある青い垂直点線は、RSI(チャート中段)が30近くに達したときのポイントです。なお、RSI30以下はドル円が売られすぎていることを示唆しています。
 RSIが30近くに達してから、その後、ある程度上昇しているのがわかりますね。先週も30近くに達しており、今週以降はある程度上昇することを示唆しています。

 さらに、チャート下段にある相関係数CCを確認すると、12/29(黄色い垂直点線のポイント)からドル円と米国債2年物利回りが負の相関関係にあることを示しているのがわかります。先週は正の相関関係になりましたが、相関係数はとても低いです。
 ドル円と米国債2年物利回りについて、普段は高い正の相関関係にあり、二つの値が連動しているといえますが、たまに乖離して動き、負の相関関係になります。
 負の相関関係になった後、ドル円は米国債2年物利回りの動きに追随する傾向があります。今週であれば、米国債2年物利回りの上昇に合わせてドル円もその動きに引っ張られて上昇する可能性が高いです。

 上記二つの理由から、今週、ドル円はある程度上昇することが予想できました。

 それでは、メキシコペソ円はどうでしょうか?
 下図はメキシコペソドルの週足チャートです。チャート中段にあるRSIを確認してください。先週、買われすぎを表す70近くまで達しているのがわかります。


 週足でRSIが70近くに達する機会はあまりなく、直近で達したのは2017/7/10週になります。
 下図はそのときのチャートになります。

 2017/7/10週以降、10週間程度横ばいに動いた後、長きにわたる下落トレンドを形成しているのがわかります。
 メキシコペソ円の長期投資をしている個人投資家にとっては、あまりよくない兆候ですね。。
 今後、メキシコペソドルが2017/7/10週以降のように横ばいに動くと想定すると、今週のメキシコペソ円は、変数MXN/USD(※)は横ばいであり、変数USD/JPY(※)は上昇になるため、二つの変数を掛け合わせると、小幅に上昇するといったところでしょう。

※ MXN/USD × USD/JPY = MXN/JPY

今週の利確&押し目買いタイミングはここだ!!

 以下が今週の利確&押し目買いタイミングになります。

 1つ目は、日本時間1月18日 (水曜日) 12:00に予定している「日銀政策金利&声明」の発表です。
 マイナス金利をやめてゼロ金利に戻す憶測が世間で出回っています。クリスマスの頃にYCCのバンド幅を拡大して「あわてんぼうのブラックサンタ」と謳われた黒田総裁です。今度は、お年玉逆バズーカーを放つかもしれません。
 政策金利に変更がなかった場合、ドル円とメキシコペソ円は上昇するでしょう。
 その一方、政策金利が上がった場合、ドル円とメキシコペソ円は暴落するでしょう。

 2つ目は、日本時間1月18日 (水曜日) 15:30に予定している「黒田日銀総裁の記者会見」です。
 先週1/12、日銀が大規模緩和の副作用を点検するとのメディア報道が流れたことがきっかけで、ドル円は132円台割れ、また、メキシコペソ円は6.9円台割れしました。
 YCCの変動許容幅を拡大しなかった場合、ドル円とメキシコペソ円はメディア報道前の水準近くまで上昇するかもしれません。
その一方、YCCの変動許容幅を拡大した場合、ドル円とメキシコペソ円は急落するでしょう。これもお年玉逆バズーカーですね。

 3つ目は、日本時間1月18日 (水曜日) 22:30に予定している「米)小売売上高」の発表です。
 結果が市場予想を上回った場合、景気後退懸念が後退するので、ドル円とメキシコペソ円は上昇するでしょう。
 その一方、結果が市場予想を下回った場合、景気後退懸念が増大するので、ドル円とメキシコペソ円は下落するでしょう。

 4つ目は、上記「米)小売売上高」と同時刻に予定している「生産者物価指数」の発表です。
 前回はCPIよりも先に発表されたこともあり、CPIの先行指標として注目されました。今回は、CPIの後に発表されるため、前回よりもインパクトは薄いでしょう。
 結果が市場予想を上回った場合、インフレ懸念は増大し、FF金利引き上げ加速圧力となるため、ドル円とメキシコペソ円は上昇するでしょう。
 その一方、結果が市場予想を下回った場合、インフレ懸念は後退し、それがFF金引き上げ減速圧力となるため、ドル円とメキシコペソ円は急落するでしょう。

 5つ目は、日本時間1月20日 (金曜日) 08:30に予定している「日)全国消費者物価指数」の発表です。
いままで相場にインパクトを与えなかった指標ですが、日銀への金融引き締めプレッシャーにつながるため、注目されるようになりました。また、先週発表された「東京消費者物価指数」が40年来の4.0%に達したことで、当該指標も上昇するものと予想されています。
 結果が市場予想を下回った場合、日本のインフレ懸念は後退し、日銀への金融引き締めプレッシャーが弱くなり、ドル円とメキシコペソ円は上昇するでしょう。
 その一方、結果が市場予想を上回った場合、日本のインフレ懸念は増大し、日銀への金融引き締めプレッシャーが強くなるため、ドル円とメキシコペソ円は下落するでしょう。

今週の利確&押し目買いポイントはココだ!

 上記で述べた通り、メキシコペソドル相場でメキシコペソが買われすぎていることが示唆されており、メキシコペソ円相場もその影響を受けるため、大幅な上昇は見込めないでしょう。

 また、メキシコペソ円相場は、週足で下落トレンドを形成しています。
 下図はメキシコペソ円の週足チャートです。
 チャート下段のMACDを確認すると、下落トレンド途上であることがわかります。また、ローソク足が緑色ラインの20MAを下抜いてからも納まりの悪いローソク足を形成し続けています。先々週は包み足を形成しており、その後の上昇を示唆していましたが、先週は上髭を伴う陰線を形成しており、上に行くか下に行くかを思案している様相です。
 こうなりますと、ボリンジャーバンドの-3σ(現在値:6.4722円)への到達が視野に入ってきました。


 まずは、利確ポイントについて記載します。前回と同じ内容になりますので、ポイントのみ記載します。
 以下はメキシコペソ円の日足チャートです。

 一つ目の利確ポイントは「10/21から12/20までに形成された下降波のフィボナッチリトレイスメント0.5(7.0839円辺り)」です。

 二つ目の利確ポイントは「10/21から12/20までに形成された下降波のフィボナッチリトレイスメント0.618(7.2009円辺り)」です。

 三つ目の利確ポイントは「10/21から12/20までに形成された下降波のフィボナッチリトレイスメント0.786(7.3676円辺り)」です。

 なお、中期的見通しでは、8/2から10/21までに形成された上昇波の間(上限が7.5798、下限が6.3769の間)をレンジとして、値動きするものと考えています。

 次に、押し目買いポイントについて記載します。

 一つ目の押し目買いポイントは、前回に引き続き、上記週足チャートで説明した「週足ボリンジャーバンドの-3σ(現在値:6.4722円)」です。
 現在値から価格が動きしますので、当日のチャートで週足ボリンジャーバンドの-3σの位置を確認しましょう。この価格に近づいたら、ツイッター(@Ryujuok)でつぶやくつもりです。忘れたらすいません。

 二つ目の押し目買いポイントは、ドル円が125円辺りまで下落して下値を固めたときです。
 125円は「500pips刻みライン」の一つであり、相場参加者に意識されるポイントです。ここで弱含み、一旦上値を目指すはずです。