「メキシコペソ円(MXNJPY)」 カテゴリ


 先週末、日本時間6時半ごろに、ムーディーズが米国の格付け見通しを従来の安定的からネガティブに引き下げたというニュースが報じられ、米10年債利回りが上昇しました。さらに、本日、12時には米10年債利回りが直近戻り高値を上回る勢いを見せました。
 現行の米政府つなぎ予算の期限が17日に到来しますが、この数日間で、議会は新たなつなぎ予算案を可決しなければなりません。もし、つなぎ予算が決まらなければ、連邦政府機関は閉鎖し、ムーディーズは格下げをする公算は大きいです。政府閉鎖または格下げが決まれば、米債は投げ売りされ、米10年債利回りは急騰するでしょう。
 このような先週末からの米10年債利回りの上昇に呼応してドル円も上昇してきました。ドル円は、11/1につけた高値(151.717円)を超えてしまい、ついに、昨年つけた天井値(151.941円)を窺がう展開になっています。しかしながら、米10年債利回りは中間反落の波動を形成しようとしており、今後、ドルは売られる公算が大きいです。現在、為替介入の警戒感はMAXになっているはずであり、米10年債利回りの騰落に連動したトレードが闊達になれば、ドル円も下落するはずです。
 その一方、メキシコペソ米ドルは米10年債利回りと負の相関にあるため、上昇しやすいでしょう。
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 先週は、FOMCでのパウエル議長の発言がハト派と受け止められると、米10年債利回りが下落してドル安・ペソ高の地合いが形成されました。先週末には「米ISM非製造業指数」と「非農業部門雇用者数」が予想より低い結果となり、また、「失業率」は悪化したこともあり、利上げ期待は決定的になくなり、さらに米10年債利回りが下落して、ドル安・ペソ高は加速しました。
 しかし、米10年債利回りは、先週末、下値を固めてから上昇するサインを見せています。パウエル議長は、FOMCでQTのペースを崩さないとも発言していることから、QTにより上昇したものと推測できます。米10年債利回りが一本調子で下落すれば、バランスシートの縮小に二の足を踏んでいたFRBが、容赦なくQTを行うことは、想像しがたいことではないでしょう。
 メキシコペソ米ドルの値動きは、今後も米10年債利回りが握っているようです。また、ドル円は持ち合い相場になりそうなため、今後のメキシコペソ円はメキシコペソ米ドルの値動きに従って動きそうです。
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 昨日は、重要指標が連発したわけですが、どれもこれもメキシコペソにとっては好結果となり、メキシコペソ円はついに8.5円の大台まで回復することとなりました。
 X(@Ryujuok)では随時ポストしていましたが、まず、「メキシコ景況感」と「メキシコ製造業PMI」で強い結果が発表されました。続いて、米中長期債の四半期定例入札の規模が予想より低かったことが発表され、米中長期債利回りが下落し、ドル安・ペソ高の地合いが形成されました。さらに、「米ISM製造業指数」が予想よりだいぶ低い結果が発表され、また、アトランタ連銀のGDPNowも1.2%と低い結果が発表され、ドル安は加速しました。
 最後に、FOMCではパウエル議長の発言がハト派と受け止められ、ドル安・ペソ高の地合いは継続しました。
 メキシコペソ円の波動カウントについて、前回まで記載していた「8.1200」を下回るカウント(黄色ナンバーのカウント)がエリオット波動的に整合性がとれず、無しとなりました。今回は、9円を目指すカウント(オレンジ色ナンバーのカウント)について更新した内容、また、押し目買いポイントについて記載したいと思います。
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 以前も記載しましたが、メキシコペソ米ドルは、9/20頃から米10年債利回りとガチガチに相関しながら価格が動いてきました。X(@Ryujuok)では銅価格と相関しているとか、メキシコボルサ指数と相関しているとか、ポストすることがありましたが、日時によって相関のトレンドが切り替わるようです。なかでも、米10年債利回りは、4時間足でCC(相関係数)を確認すると、継続して相関係数が高い状態が続いているのがわかります。
 先週は火曜日辺りから米10年債利回りとの相関が際立ち、メキシコペソ米ドル相場は米10年債利回り相場に値動きを支配されているかのようでした。おそらく、パレスチナの情勢が不透明なため、手を止めているトレーダーが多くなったのではないでしょうか!?そんななかで闊達にトレードをするのはアルゴリズムトレードを利用したクオンツ系ファンドぐらいなものでしょう。多くのクオンツ系ファンドが、メキシコペソ米ドルと米10年債利回りの相関関係を利用してトレードをしているので、この相関関係が際立って見えるのではないでしょうか!?
 今週もパレスチナ情勢は先行きが見えない状況が続くと思います。そのため、米10年債利回りの動向は常にチャックしなければいけません。中東情勢が悪化すれば、エネルギー価格や一次産品価格を上昇させる可能性があり、インフレ圧力を高める要因になります。インフレ懸念が増長すると、米10年債は売られて米10年債利回りが上昇します。メキシコペソ米ドルは、米10年債利回りと負の相関関係が高いので下落します。また、米下院議長が決まらないことも少なからず影響してくるでしょう。長いこと米下院議長が決まらなければ、米債の格下げの話が俎上に上がってきます。そうなると、米10年債はまたもや投げ売りされるでしょう。
 今回も前回に続き、メキシコペソ円について、中間反落の下降波である[4]波が継続している波動パターンと、[5]波により9円を目指して上昇している波動パターンの二つのパターンについて解説したいと思います。
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 昨日は21:30に「米CPI」が発表されました。コア指数の結果が予想どおりであり、前回値より低い値でした。また、総合指数の結果は予想を上回り、前回値と同じでした。マーケットは、その結果からインフレが根深いものと判断したようであり、利上げ期待から、ドル円は上昇しました。その一方、メキシコペソ米ドルは、金利差縮小の可能性が高くなったため、下落しました。ドル円の上昇圧力よりもメキシコペソ米ドルの下落圧力のほうが強かったため、メキシコペソ米ドルに引きずられる格好でメキシコペソ円は下落しました。
 また、CPI発表後、4.5%台だった米長期金利は、4.7%台まで急騰したため、ドル円は上昇の一途を辿り、メキシコペソ米ドルとメキシコペソ円は下落の一途を辿りました。
 メキシコペソ円は、X(@Ryujuok)でポストしてきたとおり、二つの波動パターンについて報告してきました。今回は、その確認をしたいと思います。
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