先週から中国が積極的に為替介入を始めました。介入側の意図は、人民元/米ドル相場で上昇基調を作ることでしょう。相場で上昇基調を作りには、やはり、ダウ理論とフィボナッチ比率を意識しながら値動きを制御しなければいけません。そのため、ダウ理論とフィボナッチ比率を確認することで、ある程度、介入のタイミングと程度を推し量ることができるかもしれません。

押し安値を割り込まないように為替介入をしている!?

 ダウ理論では、直近の押し安値を割り込んで価格が下落した場合、その後の値動きは下落基調になるとされています。
 以下はオフショア人民元/米ドルの4時間足チャートです。



 グレーの水平破線が押し安値のポイントです。
 そして、オレンジ色の丸で囲ったところが、為替介入ポイントになります。
 ご覧いただけた通り、押し安値を割り込まないように為替介入がされているのが確認できました。

 現在、押し安値ポイントに差し掛かっておりますので、まもなく、加岩瀬介入をするかもしれません。

 もう一点確認すべきは、介入と思われる値動きが鈍化したポイントですね。
 上図を確認すると、9/1 7:00から下落した値幅に対して0.786までの戻りについては、苛烈に上昇しているのがわかります。
 0.786はフィボナッチ比率で意識されているポイントです。これ以上は、防戦売りの圧力が強まるので、一旦そのポイントで介入の手を休めているものと考えられます。
 0.786から上のポイントに価格があるうちは、徐々に上を攻めていくものと考えられます。つまり、9/9のようにドカーンと介入しないのではないでしょうか。