メキシコペソはドルよりも強い!?

ドル1強とメディアで騒がれていますが、それは主要国通貨で比較した場合の話です。新興国通貨を含めて比較をした場合、ドルよりも強いといわれている通貨があります。それは、メキシコペソです。

実際にチャートを見て確認をしてみましょう。
以下は、567ショック後における米ドル/円と米ドル/メキシコペソの月足チャートになります。




ドル円が右肩上がりなのに対して、ドルメキシコペソは右肩下がりなのがわかります。
567ショック後、円を含めた主要国通貨は全てドルに負け続けていますが、メキシコペソはドルに買ち続けており、2021年からは力関係が均衡しています。

現在のメキシコ政策金利は「9.25%」 11/8に追加利上げも示唆

いわずもがな、メキシコペソ円の買建玉を持てば、タイトルにある金利程度のスワップポイントが、毎日チャリンチャリン入ってきます!

また、11/8に控えているメキシコ中銀の政策金利発表で、メキシコ中銀は追加利上げを示唆しています。

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メキシコ経済の見通し

メキシコ経済は盤石といわれ、他の新興国とは異なり経済指標は概ね強い数字を出しています。しかし、ご多分に漏れず、物価は高いです。高いといっても他の新興国よりはマシですね。

それだけ金利を上げたら、景気が冷え込まないのか!?という疑問がわいてきます。メキシコの経済見通しについて考察したいと思います。

世界銀行は今年のメキシコの成長率を1.8%と予測し、前回の発表より引き上げました。S&Pも見通しを引き上げておりますが、ムーディーズは格下げしました。格付け機関の間では賛否別れている感じですね。

メキシコのGDPは、今年1-3月期の前年同期比が+1.6%であり、4-6月期の前年同期比が2.2%となり上昇しています。2022年通期では2%台の成長を確保できる公算です。

米国からメキシコへの直接投資が増え続けていることも注目すべき点でしょう。2022年上半期の直接投資額は、275.1億ドルであり、前年同期比49.2%の大幅増となりました。

メキシコの主な貿易相手国である米国と中国の動向もチェックしなければいけません。
この両国がバチバチに喧嘩をしてしまうと、メキシコ経済に影響を及ぼしてしまいます。ただし、悪い面ばかりではなく、良い面もあります。

中国企業は米中貿易戦争の影響を避けるべくメキシコに工場を作っています。メキシコ経由で米国に輸出をしており、メキシコは両国の緩衝地帯のような役割も担っているんですね。こういう立場で漁夫の利を得ているってことです。

米国向け自動車輸出については日本がトップとばかり思っていましたが、8月の米国向け自動車輸出は、メキシコが日本を抜いてトップになったそうです。メキシコすごいっすね。サプライチェーン問題が解決され、メキシコからアメリカへ自動車をバンバン輸出できるようになったらしいです。やることやってるって感じです。

メキシコ国外で働く移民からの国内送金がメキシコペソ為替相場を持ち上げ続けている


メキシコでは、国外で働く移民などからの国内向け送金が日に日に増大しています。メキシコ中銀によれば、2021年通年の送金額は500億ドルを上回ると見られており、この金額はメキシコのGDPの約5%に相当します。

送金するとなると、ドルを売ってメキシコペソを買うことになりますから、メキシコペソ為替相場が定常的に上がる続けるというわけです。
ただし、主な移住先は米国になりますので、米国経済がこの送金額にも影響を及ぼすという点は注意したいところです。

投資開始タイミングはここだ!!

現在のメキシコペソ円は、6年来の高さです。政策金利の急激な利上げに伴い、メキシコペソ円も急騰してきました。今買うのは割高ってもんです。しかも、いつバッコーンって下がってもおかしくない感じです。

どうしたらよいのでしょ~~~か!?
下がったところを押し目買いするのが得策でしょう。

それでは、いつメキシコペソが下がるのか考察したいと思います。

直近で可能性があるのは、日本の財務省・日銀によるドル売り円買い介入ですね。
メキシコペソ/円はクロス円(メキシコペソ/ドル × ドル/円)ですから、ドル円の急落はモロに影響を受けます。

その次は、11/8に予定されている米国中間選挙の結果です。
共和党が勝ったら、2年後はバイバイデン(@^^)/~~~サヨナラ。そして、あの男が返ってきます。トランプ前米大統領です。(大統領に再選するかはわかりませんが…)

トランプ前米大統領は、大統領就任中、メキシコに対し不法移民対策を強化しないと関税を引き上げると発言したことがあり、このトランプ砲で当時5.7円台であったメキシコペソ円が0.3円も下落しました。
バイデン政権誕生後は、待ってましたと堰を切ったようにメキシコからアメリカに国境越えをする人が急増しました(笑)中南米の人たちってタフねえ。

中間選挙で共和党が勝った場合、またメキシコに辛く当たってくるのではないかという懸念は生まれるでしょう。そうした政治背景を考慮すると、メキシコペソ売りの可能性は拭えないのではないでしょうか。