現在、ドル円は149円を超えて150円を目指しており、こちらの予想は正しかったようですが、中南米諸国が利下げを始めたことによりメキシコの利下げに対する警戒感が強まったため、メキシコペソ米ドルは一気に弱含んでしまいました。そのため、メキシコペソ円も相当弱含んでしまったので、エリオット波動のカウントを見直さなければならなくなりました。
 本日は「メキシコ雇用統計」と「メキシコ中銀政策金利」の発表が予定されています。これらの経済指標が予想以上に好成績であれば、悪化したメキシコペソのセンチメントが回復するでしょう。
 現在、原油が高騰しています。原油高は、インフレによる米金融引き締めの長期化が期待されるため、ドル高になりやすいです。また、日本の実需面においても、輸入筋のドル需要が高まるため、輸出筋の円買いより輸入筋による円売りのほうが強くなります。そのため、原油高が続く限り、ドル円は上昇し続ける公算が大きいです。
 今後は、メキシコペソのセンチメント回復と原油高によるドル円上昇で、メキシコペソ円が上昇する可能性はあるでしょう。

「メキシコ中銀政策金利」を控えてメキシコペソ米ドルはさらにセンチメントが悪化

 先週から中南米諸国の利下げの話が続々と出てきたことにより、メキシコの利下げも警戒され、メキシコペソは激しく売られることとなりました。そのため、下図のとおり、メキシコペソ米ドルのエリオット波動のカウントを変更しました。

 [3]波までは変更がありません。
 [4]波はやはり複雑な動きをしやすいため、予想が難しいです。今回は、以下のとおり変更しました。

 8/04 19:00のポイントを[4]波のうちの(A)波、そのうちの1波終点に変更。
 8/28 19:00のポイントを2波終点に変更。
 9/07 11:00のポイントを3波終点に変更。
 9/20 23:00のポイントを4波終点に変更。

 現在、5波が進行中、あるいは、5波は既に終了して(B)波のうちのA波が進行しているかもしれません。


 次に、メキシコペソ米ドルの日足チャートでテクニカル分析をしてみましょう。

 まもなく、200日MA(紫色ライン)、または、ボリンジャーバンドの-3σラインに達しそうです。
 これらのラインはトレーダーの間でとても意識されているラインです。
 これらのラインで反発するまでは、メキシコペソ円の押し目買いは様子見をした方がいいかもしれませんね。

ドル円は堅調なため、メキシコペソ円は激しい急落を免れた

 前項目で記載したとおり、メキシコペソ米ドルは激しく急落しましたが、メキシコペソ円は、ドル円が堅調なこともあり、激しい急落を免れました。
 しかし、今回の下落で、波動のカウントを変更せざるを得なくなりました。

 現在(5)波のうちの5波、そのうちの[b]波か[c]波が進行しているものとしてカウントしています。
 なお、(5)波はエンディングダイアゴナルなため、1,2,3,4,5波は三つの波で構成されています。

 それでは、5波について詳細を確認してみましょう。
 


 [b]波が[a]波を0.786程度修正したところで、反発しているのがわかります。
また、[b]波のうちの(a)波値幅と(c)波値幅は1:1.618のフィボナッチ比率であり、ちょうどよい値幅で下落しています。そのため、[b]波は終了した公算が大きいです。現在は、[c]波のうちの➀波、そのうちのⅰ波が進行しているかもしれません。もちろん、メキシコペソ米ドルのよわよわの値動きを考慮すると、もう一段下落する可能性も排除できません。