先週のメキシコペソは、X(@Ryujuok)でリアルタイムにお伝えしてきたとおり、米10年債利回りの高騰で、ドルが全面高となり売られました。また、銅価格が下落基調に乗ると、他の中南米通貨とともに売られる地合いにもなりました。さらに、9月製造業PMIの50割れ、また、メキシコ政府が、突然、空港運営料金の契約変更に動いたことが嫌気され、メキシコ株式のインデックス指数であるボルサ指数が急落し、その影響を受けてメキシコペソ米ドルも急落しました。
 急落イベント発生後は、銅価格とボルサ指数が反発し、米10年債利回りの上値が重くなり、週末はメキシコペソ米ドルは反発して終わっています。一方、ドル円は、雇用統計のNFPが、予想値の2倍程度となる結果となり、再び上値をうかがう展開となりました。それらの通貨ペアの上昇を受けて、メキシコペソ円も週末は反発上昇して終了しています。
 本日は、メキシコCPIの発表が予定されています。予想では、総合指数とコア指数ともに鈍化することが見込まれています。予想どおりなら、インフレ懸念は後退し、利下げ観測が広がるため、メキシコペソは売られてしまうでしょう。また、イスラエルとイランの紛争が苛烈になっています。地政学リスクが高まると新興国通貨は安くなりがちなので、警戒が必要です。

エリオット波動のカウントによれば中間反騰の波に乗っているメキシコペソ円

 エリオット波動だけを利用して値動きを予想すると、以下の添付図とおりとなります。



 現在、[4]波のうちの(C)波、そのうちの4波が進行中です。
 さらに詳細にカウントすると、4波のうちの[a]波が終わったところで、[b]波は始まっているように見受けられます。
 [b]波は3波終点(8.0772円)を下抜くことはありません。[a]波を0.382から0.786修正します。
 [b]波が終わると[c]波により上昇します。[c]波は4波の最終波動です。[a]波終点(8.2461円)を上抜いて上昇していきます。

 注意すべきは、(C)波がエンディングダイアゴナルと衝撃波のどちらであるかということです。
 1波と3波が三つの波で構成されているように見受けられたので、エンディングダイアゴナルであると見込んでいます。
 (C)波がエンディングダイアゴナルの場合、4波は1波終点(8.3978円)を上抜くはずです。なお、1波終点辺りは、3波値幅に対して4波が0.618程度修正するポイントです。程よい感じの修正ポイントといえます。

 そして、4波が終わると、5波により、3波終点(8.0772円)を下抜いて下落していくことになります。

 ちなみに、波動の読みが正しければ、5波まで待って、押し目買いをすべきです。しかし、オカタツは神ではないので必ずしも正しいとは言えません。
 3波終点(8.0772円)手前で、一回程度、押し目買い入れておきたいところです。