先週から昨日までのメキシコペソは、主要通貨の中で最弱でした。昨日の22:00頃、タカ派で知られているローガンダラス連銀総裁がハト派な発言をすると、米10年債先物が買い戻され、全面ドル安になる局面がありましたが、そのようなときもメキシコペソは最弱でした。メキシコペソは外部要因で下げていることもありますが、おそらく、自律的に下がっているような感じもします。
 一昨日、メキシコ株式のインデックス指数であるボルサ指数は、メキシコ政府が空港運営料金の契約変更に動いたことが嫌気されて下落しました。当日、その下落幅に対して半値まで戻しましたが、昨日はそこからまた急落してしまいました。その影響で、メキシコペソ米ドルも急落しました。
 メキシコ政府に対してマーケットが不信感を抱いているのが、メキシコペソ米ドル急落の根本的な原因なのかもしれません。先々週は、当局がメキシコペソの買い支えプログラムをやめたことを発表して、そのときも急落しました。国民から人気のあるロペスオブラドール大統領の退任の時期が差し迫ってきており、ロペスオブラドール大統領は後継者に負担がかからないように、ペソの買い支えをやめたり、空港料金を上げたりと、いろんな膿を出しているみたいです。
 また、昨日はメキシコCPIが発表されました。メキシコ中銀の年末までのCPI予想は、総合が4.7、コアが5.3です。一方、市場予想は、総合が4.47、コアが5.76でした。そして結果は、総合が4.45、コアが5.76でした。総合は、市場とメキシコ中銀の予想よりも鈍化していました。一方、コアは市場予想どおりであり、メキシコ中銀の予想より高い値でした。コアが鈍化しない限り、メキシコ中銀が利下げすることは無さそうです。当局も声明で長期にわたって高金利を維持する旨を発表しています。しかしながら、CPIの発表後は、結果が嫌気されたのか、メキシコペソ米ドルは下落しました。
 どうやら、メキシコペソは嫌われているようですね。今までのように調子よく買われることはなく、結果が嫌気されるようなイベントがあるごとに急落する危険がありそうです。

メキシコペソ円は、最後の一下げとなるか!?

 昨日は、中間反騰で上昇してから、直近底値を下回って下落すると記載しました。その後の値動きを確認すると、すでに中間反騰は終わっていたようで、昨日は直近底値を下回って下落してしまいました。
 そのため、エリオット波動のカウントを以下のように変更しました。



 添付図のとおり、10/7 3:00に4波終点をプロットしています。中間反騰である4波はこの時点で終了していたようです。その後、5波により下落し続けました。
 現在は、5波のうちの➂波が進行しているようです。チャートを見た感じ、下値をしっかり固めており、これから上昇していこうとしています。しかし、エリオット波動のカウントによると、これから下落することになるみたいです。

 いったい、どこまで下落するのか!?
 5波は3波値幅の0.618倍程度になることが多いです。価格でいうと、7.9171円程度まで下げることになりそうです。
 5波の終わりは、[4]波が終了することを意味します。つまり、5波が終わると、[5]波が始まります。[5]波は[3]波終点(8.7765円)を上抜いて上昇します。早く始まってほしいものです。