以前も記載しましたが、メキシコペソ米ドルは、9/20頃から米10年債利回りとガチガチに相関しながら価格が動いてきました。X(@Ryujuok)では銅価格と相関しているとか、メキシコボルサ指数と相関しているとか、ポストすることがありましたが、日時によって相関のトレンドが切り替わるようです。なかでも、米10年債利回りは、4時間足でCC(相関係数)を確認すると、継続して相関係数が高い状態が続いているのがわかります。
 先週は火曜日辺りから米10年債利回りとの相関が際立ち、メキシコペソ米ドル相場は米10年債利回り相場に値動きを支配されているかのようでした。おそらく、パレスチナの情勢が不透明なため、手を止めているトレーダーが多くなったのではないでしょうか!?そんななかで闊達にトレードをするのはアルゴリズムトレードを利用したクオンツ系ファンドぐらいなものでしょう。多くのクオンツ系ファンドが、メキシコペソ米ドルと米10年債利回りの相関関係を利用してトレードをしているので、この相関関係が際立って見えるのではないでしょうか!?
 今週もパレスチナ情勢は先行きが見えない状況が続くと思います。そのため、米10年債利回りの動向は常にチャックしなければいけません。中東情勢が悪化すれば、エネルギー価格や一次産品価格を上昇させる可能性があり、インフレ圧力を高める要因になります。インフレ懸念が増長すると、米10年債は売られて米10年債利回りが上昇します。メキシコペソ米ドルは、米10年債利回りと負の相関関係が高いので下落します。また、米下院議長が決まらないことも少なからず影響してくるでしょう。長いこと米下院議長が決まらなければ、米債の格下げの話が俎上に上がってきます。そうなると、米10年債はまたもや投げ売りされるでしょう。
 今回も前回に続き、メキシコペソ円について、中間反落の下降波である[4]波が継続している波動パターンと、[5]波により9円を目指して上昇している波動パターンの二つのパターンについて解説したいと思います。

[4]波(8.7765円始点の下降波)が、未だ終了していないパターン

 8/28 22:00から[4]波により中間反落を続けてきているわけですが、このパターンは、未だに[4]波が継続していることを想定しています。
 下図チャートにプロットした黄色ナンバーを確認してください。


 現在、[4]波のうちの(C)波、そのうちの5波が進行しています。さらに詳細にカウントすると、5波のうちの➃から➄波が進行しているのが確認できます。
 ➃波は複雑な形を形成していますが、これは、エリオット波動で拡大型フラットまたはランニングフラットと呼ばれている波動パターンです。➃波のうちの(c)波が(a)波終点より上の位置に来れば拡大型フラットであり、(c)波が(a)波終点より下の位置に来ればランニングフラットです。
 10/21 2:00に➃波が終了している場合は、現在、➄波のうちのⅰ波が進行していることになります。一方、➃波が未だに続いている場合は、直近高値(8.2428円を)を上抜きますが、上値余地はありません。直ぐに下落していくでしょう。いずれにせよ、この波動パターンは、10/10 2:00につけた安値(8.0743円)を下抜いて下落します。

[4]波は既に終了しており、[5]波が進行し9円を目指しているパターン

 こちらの波動パターンは、10/10 2:00に、[4]波が終了しており、現在、[5]波により上昇しているものとしてカウントしたものです。下図チャートにプロットしたオレンジ色ナンバーを確認してください。



 この波動パターンでは、現在、[5]波のうちの(1)波、そのうちの2波から3波が進行しているものとしてカウントしています。
 2波が未だに進行している場合は、直近安値(8.1201円)を下抜きますが、10/10 2:00につけた安値(8.0743円)を下抜くことはないでしょう。
 3波が進行している場合は、現在、3波のうちの➀波、そのうちのⅱ波が進行しているようです。
 なお、ⅱ波はⅰ波を0.382から0.786(価格でいうと8.1959から8.1464円)まで修正します。とりあえず、ⅱ波進行中に一回は押し目買いをしようと思っています。
 直近安値(8.1201円)を下に行く可能性も高いので、余力を残して押し買いしたいところです。