先週末、日本時間6時半ごろに、ムーディーズが米国の格付け見通しを従来の安定的からネガティブに引き下げたというニュースが報じられ、米10年債利回りが上昇しました。さらに、本日、12時には米10年債利回りが直近戻り高値を上回る勢いを見せました。
 現行の米政府つなぎ予算の期限が17日に到来しますが、この数日間で、議会は新たなつなぎ予算案を可決しなければなりません。もし、つなぎ予算が決まらなければ、連邦政府機関は閉鎖し、ムーディーズは格下げをする公算は大きいです。政府閉鎖または格下げが決まれば、米債は投げ売りされ、米10年債利回りは急騰するでしょう。
 このような先週末からの米10年債利回りの上昇に呼応してドル円も上昇してきました。ドル円は、11/1につけた高値(151.717円)を超えてしまい、ついに、昨年つけた天井値(151.941円)を窺がう展開になっています。しかしながら、米10年債利回りは中間反落の波動を形成しようとしており、今後、ドルは売られる公算が大きいです。現在、為替介入の警戒感はMAXになっているはずであり、米10年債利回りの騰落に連動したトレードが闊達になれば、ドル円も下落するはずです。
 その一方、メキシコペソ米ドルは米10年債利回りと負の相関にあるため、上昇しやすいでしょう。

上長基調のなか中間反落となりそうな米10年債利回り

 下図は、米10年債利回りの15分足チャートにエリオット波動のカウントをプロットしたものです。


 現在、5波のうちの➂波、そのうちのⅱ波が進行しているようです。
 ⅱ波はⅰ波値幅を0.382から0.786まで修正します。値でいうと、4.629から4.589%まで下落します。
 下落している間は、ドル安・ペソ高の地合いになるでしょう。

メキシコペソ円は上昇波である➀波の終盤

 下図は、メキシコペソ円はの15分足チャートにエリオット波動のカウントをプロットしたものです。



 現在、(1)波のうちの5波、そのうちの➀波が進行中です。
 さらに詳細にカウントすると、➀波のうちのⅴ波が進行しており、ⅴ波はⅲ波値幅の0.618倍程度延長します。価格でいうと、8.6278円辺りまで上昇しそうです。
 ⅴ波(➀波)が終了すると、➁波が始まり、➀波を0.382から0.786まで修正します。
 ➁波が終了し、➂波が始まると、➀波終点を上抜いて力強く上昇するでしょう。

 ただし、注意すべきはドル円の動きです。前項目で記載したとおり、米10年債利回りの中間反落が終了すると、今度は力強く上昇に転じます。その値動きに合わせて、ドル円も激しく上値追いを開始するでしょう。昨年につけた天井値(151.941円)も余裕で上抜くはずです、そうなると、為替介入が実施される公算が大きくなりますね。

 為替介入に耐えられないメキシコペソ円の買玉について、早めに利確しようと思っています。
 米10年債利回りの下落が一服し、十分にメキシコペソ円が上昇したところで、以下のメキシコペソ円の買玉を利確しようと思っています。

 09/21 18:17、8.6601円
 09/21 19:50、8.6511円
 09/21 20:41、8.6485円
 11/10 20:49、8.4560円

 なお、上記買玉のうち上から三つの買玉は、現在、評価損となっています。しかし、スワップポイントが評価損を上抜いているため、評価損であっても利確という表現を使わせてもらいます。