前回FOMCでのパウエル議長の発言がハト派と受け止められ、また、その後に発表された米経済指標も悪い結果となり、ドル安・ペソ高の地合いが形成されておりましたが、昨日は、タカ派の中のタカ派であるカシュカリ連銀総裁とローガン連銀総裁が利上げの必要性を訴え、また、他のFOMCメンバーも当面は金利据え置きが必要であると主張したこともあり、ドル高方向に振れました。
 米長期金利と原油価格が下落の一途を辿っているなか、ドル高になるという普段とは異なる値動きを見せています。この事象は、FOMCメンバーの発言により起きているところもあるようですが、ポンド、ユーロ、円、人民元が弱含み相対的にドルが強含んでいるという為替相場の関係性により引き起こされているところも多いようです。
 米長期金利と原油価格が低い間に、ポンド、ユーロ、円、人民元売りが巻き戻された場合、ドル円は急落することも考えられます。それらのファンダメンタルを踏まえて、エリオット波動のカウントも変更することになりました。

現在、エンディングダイアゴナルの第5波が進行しており、最後の追い上げとなる

 ドル円の変更内容については、X(@Ryujuok)ではポストしてきましたが、このブログでは初めての記載となります。
 下図は、ドル円の4時間足チャートにエリオット波動のカウントをプロットしたものです。



 今まで、(5)波は衝撃波を形成しているものとしてカウントしていましたが、エンディングダイアゴナルを形成しているものとしてカウントし直しました。
 (5)波はエンディングダイアゴナルなため、(5)波のうちの1波から5波は三つの波([a]、[b]、[c]波)で構成されています。また、4波終点(149.188円)は1波終点(149.829円)より下に位置しています。

 現在、(5)波のうちの5波、そのうちの[a]波が終了しようとしています。
 [a]波が終了すると、[b]波により下落します。[b]波は[a]波を0.382から0786程度まで修正します。
 その後、[c]波が始まると、3波終点(151.723円)を超えて上昇するでしょう。ただし、エンディングダイアゴナルなため、上昇幅は限られます。5波値幅は、3波値幅の等倍未満になることが多いです。そうなると、上限は152.174円未満までとなりそうです。ただ、エンディングダイアゴナルは上にぐいぐい伸びる特性は無いため、3波終点(151.723円)を超えた後は、すぐに失速する公算が大きいです。