今週のマーケットの動き

今週のマーケットの動きを端的に説明すると、こんな感じです。(ユーロ圏の動きは割愛)

米国インフレ懸念 < 米国リセッション懸念

その結果…
・FF金利利上げについて鈍化
・米国長期金利の下落
・米国株上昇
・ドル安
・円高

「インフレは怖いけど、リセッションのほうがもっと怖い!」ということで、FOMCでは1.00%の利上げを選ばず、0.75%の利上げを選びました。また、パウエルFRB議長は、来年の利下げの可能性についても示唆しました。
FOMCの結果を受けて、米株式と米債券は急騰し、長期金利は急落しました。 また、金利差のうまみが損なわれる可能性が高くなったため、ドルは売られて、円が買われました。

とまあ、こんな感じだったと思うのですが、今後はインフレ懸念に対して目をつむり、リセッション懸念のみ凝視していきましょうというわけにもいかなそうです。

今後金融市場が荒れるシナリオとは!?

このブログでも何度か取り上げた米国予想インフレ率(ブレイクイーブンインフレ率)を見てみましょう。


7月前半から、じわじわっと上昇しているのが確認できますよね。
上昇トレンドを形成しているのも気がかりです。

次に確認すべきは、エネルギーの高騰懸念です。
下図は、原油先物の週足になります。黄色の52週移動平均線で反転上昇しています。グランビルの法則によれば、このまま上昇を続けることになります。


下図は、天然ガス先物の週足になります。こちらも黄色の52週移動平均線で反転上昇しています。
今週は、直近最高値を超えましたが、ローソク足は下落のサインである長い上髭を作りました。天然ガスは地政学的リスクの影響をが非常に受けやすいため、ローソク足だけを見て胸を撫でおろすことは叶わず、価格の高騰について予断を許さない状況です。なにせRシアが出し惜しみをして価格を吊り上げようとしていますからね。


以上のことから、コストプッシュによるインフレ懸念は、なお進行中であることがわかりました。

最後に確認すべきは、リセッション懸念の後退についてです。
昨日、アトランタ連銀のボスティック総裁は、「米国がリセッション下にあるとは考えていない」と発言しました。その他、多くの要人達が、同じようなことを述べています。

来週以降は、経済指標や要人発言で、リセッション懸念後退について確認されるたびに、インフレ懸念が頭をもたげてくるでしょう。インフレ懸念が頭をもたげることがあるならば、タカ派的な利上げについて議論され、再び相場は荒れることになるでしょう。

リセッション懸念が後退したときのマーケットの動き

冒頭に記載した内容と逆の動きが起きるはずです。
そのときのマーケットの動きを端的に説明すると、こんな感じです。(ユーロ圏の動きは割愛)

米国インフレ懸念 > 米国リセッション懸念

その結果…
・FF金利利上げについて激化
・米国長期金利が上昇
・米国株下落
・ドル高
・円安

インフレは厳然たる事実であり、米国経済の重石となっており、簡単に取り除くことができません。
その一方、リセッションについては懐疑的な人が多いことからわかるとおり、ただのマボロシ~!であったという結論に至ることは十分にあり得ます。
今後、ちょっとしたことで相場が反転して、あれよあれよと荒れまくることは、高頻度で起きるかもしれません。