ドル円のエリオット波動のカウントについて、X(@Ryujuok)ではポストしましたが、大きなグレードでのサイクルから見直しました。今までお伝えしていた2022/10/21につけた天井値(151.944円)を上抜く点に関しては変更はありません。また、天井値(151.944円)が(Ⅲ)波終点である点も変わりません。
 2023/11/13につけた最高値151.908円で、(Ⅴ)波が終わってしまい、現在、大きなサイクルで下落トレンド入りしたという見方をする人も少なからずいます。
 その可能性は排除できませんが、当ブログでは、円安トレンドが依然継続していくものとして予想します。新NISAで米金融商品を買ったり、米企業のサブスクサービスを常習的に利用したりと、定常的にキャピタルフライトが起きているわけであり、円安は今後も止まりません。
 今回は、カウントの変更点と2024年前半の値動きについて解説します。

2024年前半のドル円相場は、132.500円から147.750円の間で横這いに推移する



 以下はドル円の日足チャートにエリオット波動のカウントをプロットしたものです。

 冒頭で記載したとおり、2022/10/21に付けた天井値(151.944円)が(Ⅲ)波終点である点は、今までと同じです。

 これまでは、天井値(151.944円)つまり(Ⅲ)波終点から2023/1/16までの下落について(Ⅳ)波とし、2023/1/16からの上昇について(Ⅴ)波であるとカウントしていました。
 しかし、(Ⅴ)波と思われた上昇波は、2023/11/13に止まってしまい、そこから大幅に下落する事態となりました。
 2023/11/13の最高値は151.908円を付けたので、2022/10/4に付けた天井値(151.944円)までわずか3.6pips届かなかったことになります。なお、エリオット波動では、このようなわずかな差で上抜かなかった波動について、上抜いたものとしてカウントする手法があります。わずかに上抜かなかった(または下抜かなかった)事象は、トランケーション(切頭)と呼ばれており、この事象を考慮してカウントする手法です。

 しかし、冒頭でも記載したとおり、当ブログでは、今後も円安トレンドが継続するものと予想しています。
 今まで(Ⅴ)波としてカウントしていた上昇波は、(Ⅳ)波の一部であるとカウントし直しました。(Ⅳ)波はジグザグとトライアングルの複合型波動になると想定してカウントし直しました。
 (Ⅲ)波終点から2023/1/16までのジグザグの下降波は、(Ⅳ)波のうちのW波であり、そこから2023/11/13までの上昇波がX波であり、また、そこから現在に至るまでの下降波を(Ⅳ)波のうちのY波の一部としてカウントしています。

 Y波の内訳となる波動が、「α波、β波、γ波、Δ波、ε波」です。今後、「α波→β波→γ波→Δ波→ε波」という順番で価格は進行していくと予想しました。
 さらに詳細にカウントすると、現在は、α波のうちの[B]波が進行しています。[C]波が進行すると、[A]波終点(140.249円)を下回り下落するでしょう。
 α波はX波を修正しているわけですが、α波は、X波の0.618から0.786程度修正しそうです。価格でいうと、136.648円から132.500円まで下落しそうです。
 なお、α波の下限が(Ⅳ)波(Y波)の下限になります。

 α波が終わり、β波が進行すると、今度は2023/11/13から始まった下降波であるα波を修正します。現時点で、β波がどこまで上昇するのかを予想するのは困難ですが、β波がどこまで上昇するのかについてざっくり予想してみましょう。
 α波がX波を0.786程度修正後、β波がα波を0.786程度修正した場合、147.750円程度まで上昇することになります。なお、β波の上限が(Ⅳ)波(Y波)の上限になります。

 2024年は、α波の下限である132.500円を下限にして、また、β波の上限である147.750円を上限にして、横這いに推移しそうです。