先週木曜日(11/16)に原油価格が崩れ落ちると、その値動きに連動して米10年債利回り(長期金利)も急落しドル安になりました。原油安になるとインフレ懸念が後退し、長期金利が下がる地合いが生まれます。逆も真なりです。今週も引き続き、原油の騰落がトリガーになって、ドル円が値動きしそうです。
 原油と米10年債利回りの当面の値動きを考慮しながら、ドル円の値動きを予想したいと思います。
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 昨日のドル円は、年初来高値の151.904円を付けてから、NYオプションカットでまとまった取引があったようで急落する場面がありました。本日は米CPIの発表を控えていることもあり、急落後は持ち合いを続けています。
 昨日までのドル円の急上昇は、エリオット波動的に解釈しても限界が来ていました。上昇後は修正波が始まり、下落したわけですが、今後どこまで修正されるのか、また、修正後はどこまで再上昇するのか、確認したいと思います。
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 先週末、日本時間6時半ごろに、ムーディーズが米国の格付け見通しを従来の安定的からネガティブに引き下げたというニュースが報じられ、米10年債利回りが上昇しました。さらに、本日、12時には米10年債利回りが直近戻り高値を上回る勢いを見せました。
 現行の米政府つなぎ予算の期限が17日に到来しますが、この数日間で、議会は新たなつなぎ予算案を可決しなければなりません。もし、つなぎ予算が決まらなければ、連邦政府機関は閉鎖し、ムーディーズは格下げをする公算は大きいです。政府閉鎖または格下げが決まれば、米債は投げ売りされ、米10年債利回りは急騰するでしょう。
 このような先週末からの米10年債利回りの上昇に呼応してドル円も上昇してきました。ドル円は、11/1につけた高値(151.717円)を超えてしまい、ついに、昨年つけた天井値(151.941円)を窺がう展開になっています。しかしながら、米10年債利回りは中間反落の波動を形成しようとしており、今後、ドルは売られる公算が大きいです。現在、為替介入の警戒感はMAXになっているはずであり、米10年債利回りの騰落に連動したトレードが闊達になれば、ドル円も下落するはずです。
 その一方、メキシコペソ米ドルは米10年債利回りと負の相関にあるため、上昇しやすいでしょう。
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 前回FOMCでのパウエル議長の発言がハト派と受け止められ、また、その後に発表された米経済指標も悪い結果となり、ドル安・ペソ高の地合いが形成されておりましたが、昨日は、タカ派の中のタカ派であるカシュカリ連銀総裁とローガン連銀総裁が利上げの必要性を訴え、また、他のFOMCメンバーも当面は金利据え置きが必要であると主張したこともあり、ドル高方向に振れました。
 米長期金利と原油価格が下落の一途を辿っているなか、ドル高になるという普段とは異なる値動きを見せています。この事象は、FOMCメンバーの発言により起きているところもあるようですが、ポンド、ユーロ、円、人民元が弱含み相対的にドルが強含んでいるという為替相場の関係性により引き起こされているところも多いようです。
 米長期金利と原油価格が低い間に、ポンド、ユーロ、円、人民元売りが巻き戻された場合、ドル円は急落することも考えられます。それらのファンダメンタルを踏まえて、エリオット波動のカウントも変更することになりました。
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 先週は、FOMCでのパウエル議長の発言がハト派と受け止められると、米10年債利回りが下落してドル安・ペソ高の地合いが形成されました。先週末には「米ISM非製造業指数」と「非農業部門雇用者数」が予想より低い結果となり、また、「失業率」は悪化したこともあり、利上げ期待は決定的になくなり、さらに米10年債利回りが下落して、ドル安・ペソ高は加速しました。
 しかし、米10年債利回りは、先週末、下値を固めてから上昇するサインを見せています。パウエル議長は、FOMCでQTのペースを崩さないとも発言していることから、QTにより上昇したものと推測できます。米10年債利回りが一本調子で下落すれば、バランスシートの縮小に二の足を踏んでいたFRBが、容赦なくQTを行うことは、想像しがたいことではないでしょう。
 メキシコペソ米ドルの値動きは、今後も米10年債利回りが握っているようです。また、ドル円は持ち合い相場になりそうなため、今後のメキシコペソ円はメキシコペソ米ドルの値動きに従って動きそうです。
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